大阪の中心部を東西に貫く、堂島川と土佐堀川。
この2つの川の間には、細長い島(中洲)が浮かんでいます。これが中之島です。
中之島の周辺は、その昔、多くの大名蔵屋敷がずらりと並んだ、商都・大坂の中心地。現在でも大阪随一のオフィス街です。
また、中央公会堂や美術館、博物館など、文化・学術・芸術の施設が集まる街としても知られます。
中之島に架けられた多くの橋
中之島といえば橋。川の中州である中之島には、両岸から数多くの橋が架けられています。
車がビュンビュン行き交う大通りの橋から、歩行者専用の小さな橋まで、大きさも形もいろいろ。
川沿いの遊歩道を歩いていると、個性的な橋が次々と目の前に出現します。
その中でも、中之島を代表的な橋をいくつかご紹介しましょう。

大江橋と淀屋橋
大阪の大動脈・御堂筋。東西に細長い中之島をまたぐように南北に走ります。
中之島にかかる御堂筋の橋は2つ。
北の堂島川にかかる大江橋と、南の土佐堀川にかかる淀屋橋です。

中之島に架かる数多くの橋の中でも、淀屋橋は特に有名。
その名前は、江戸時代、この近くに店を構えていた豪商「淀屋」が私費で橋を架けたことに由来します。
現在の淀屋橋界隈は、大阪市役所や日本銀行大阪支店を中心にオフィスビルが並ぶ、大阪を代表するビジネス街。
淀屋橋は、大阪市内で最も交通量の多い橋としても知られています。
なお、現在の大江橋と淀屋橋は、昭和初期に架け替えられたもの。
鉄筋コンクリート造りながら、周囲の風景と調和した見事なデザインのアーチ橋。ともに国重要文化財の指定を受けています。

難波橋(なにわばし)
中之島の東端にかかる難波橋。
北の堂島川から、中之島をまたいで、南の土佐堀川までのびる長い橋です。
ただし、橋の真ん中で、中之島に降りられるようになっています(歩行者・自転車のみ)。

また、この難波橋には「ライオン橋」という別名があります。名前の由来は、北と南の橋詰に座るライオンの像。
神社の狛犬のように鎮座する一対のライオン。
狛犬同様、片方が口をあけ、もう片方が口を閉じる、阿吽(あうん)の形です。

水晶橋
大江橋のすぐ東、堂島川に架かる美しいアーチ橋。こちらは歩行者専用の橋です。
最初から橋であったわけではなく、元は堂島川に設置されていた可動堰。昭和57年に橋に作り替えられました。
車が通らないこの橋の上は、中之島や堂島川の風景をのんびりと眺めるのにちょうどよい場所です。

中之島の名所めぐり
大阪を代表するオフィス街でありながら、文化・学術・芸術の施設を中心に見どころも多い中之島。
次のスポットなど訪れながら、中之島をひとめぐりしてみませんか。
大阪市中央公会堂
中之島のシンボル、中央公会堂。
モダンな外観が印象的な近代建築です。大正7年の建築物で、国重要文化財指定。
今も使われている現役の建物で、中には大小のホールがあります。また、館内の一部は予約なしで見学できます。

大阪市立中之島図書館
中央公会堂のすぐ横に立つ中之島図書館。
ポップな感じがする中央公会堂とは対照的に、こちらは正面に太い柱が立つ重厚な建物です。
明治37年の建築で、こちらも国重要文化財指定。

中之島フェスティバルシティ
四つ橋筋を挟んで向かい合う、高さ200mのツインタワー。
東の中之島フェスティバルタワーと、西の中之島フェスティバルタワー・ウエスト。近年開業した中之島の新しい顔です。
東のタワーには二代目フェスティバルホール。また、西には香雪美術館の別館が入っています。
中之島の文化芸術拠点の1つでもあります。

中之島公園
中之島の東の端にある公園です。
公園東側、中之島の先っちょ部分には芝生広場が広がります。
両側の堂島川と土佐堀川の流れを間近で感じることができる、都会の中のオアシスです。

公園の西側は4000株ものバラが植えられたバラ園。
バラ園の見どころは4月下旬~5月。多くのバラが一斉に咲き、園内に甘い香りが漂います。

中之島の基本情報
住所:大阪市北区中之島
アクセス:施設にもよるが、多くは下の各駅から徒歩圏内
(大阪メトロ御堂筋線)淀屋橋駅(堺筋線)北浜駅
(京阪本線)淀屋橋駅、北浜駅(中之島線)なにわ橋駅
ホームページ:
中之島公園(大阪市花と緑の情報サイト)
中之島スタイル.com(中之島の地域情報サイト)