和歌山市を南北に貫く大河・和歌川。この和歌川の河口付近に、出口を塞ぐようにのびる細長い半島があります。
これが片男波(かたおなみ)。玉津島神社などとともに名勝・和歌浦の一部をなす、古くから知られる景勝地です。
「砂の半島」片男波
和歌川の流れによって上流から運ばれてきた土砂が、河口付近に堆積。
その土砂が長年の年月で積もり積もって形作られたのが、「砂の半島」片男波です。

ここは古代より知られる景勝地。
山部赤人など、万葉集にも登場する歌人たちにも愛され、多くの歌が詠まれました。
片男波公園の見どころ
さて、古より知られるこの景勝地は、現在、片男波公園として整備されています。
片男波公園は、和歌浦の文化・観光拠点の1つ。また、地元の人々には、憩いの場としても親しまれています。

白い砂浜
海に面する片男波公園の西側。
目の前には広大な太平洋。そして、足下には、美しい白い砂浜が一面に広がります。
夏には、海水浴場が開かれるこの片男波公園。景色の美しさに加えて、大阪から1~2時間という近さも人気です。
関西一円から訪れる、大勢の海水浴客で賑わいます。

芝生の中の遊歩道
反対側の公園東側、こちらも開放感あふれるエリアです。ただし、東側に広がるのは白砂ではなく緑の芝生。
美しい芝生の中を、遊歩道がずっと先まで続いています。天気のよい日には、海風を感じながら、のんびりお散歩が楽しめます。

この遊歩道に沿って歩けば、細長い半島の先端まで行けます。
道中には、日本庭園や遊具広場、イベント広場など、さまざまな施設・エリアが並びます。万葉の歌碑が並ぶ散策路もあります。

入館無料の万葉館
最後に、片男波公園内にある万葉館をご紹介。
万葉館は片男波公園入口近くの建物内にあります。なお、建物1階は地元の方向けのコミュニティ施設(健康館)、2階がこの万葉館です。
万葉館は入館無料。誰でも気軽に入れます。

万葉館では、万葉集や万葉の時代に関するさまざまな資料が展示されています。
また、館内には、名勝・和歌浦についての説明もあります。
玉津島など周辺スポットを巡る前に訪れておくと、和歌浦の散策がより有意義なものになります。


片男波公園の基本情報
住所:和歌山市和歌浦中3丁目4-28
開館時間(万葉館):9:00~17:00(入場無料)
休館日(万葉館):月曜日(休日の場合は翌平日)、年末年始
アクセス:
(JR)紀三井寺駅から徒歩30分
(バス利用)JR和歌山駅、南海和歌山市駅から和歌山バス、「不老橋」下車徒歩10分
駐車場:有
ホームページ:片男波公園