畝傍山|気軽にハイキングが楽しめる、大和三山の最高峰(奈良名所巡り)

奈良県の橿原市に、古くより知られる3つの小山があります。

畝傍山(うねびやま)、耳成山(みみなしやま)、そして、天香具山(あまのかぐやま)。
平坦な奈良盆地の中に浮かぶこれら3つの山は、「大和三山」と呼ばれます。

その昔、3つの山のど真ん中には藤原京が存在。都の人々にも親しまれた山々です。

大和三山の標高はどれもあまり変わらず、どんぐりの背比べ。
ですが、一応、他の二山をわずかにしのいでいるのが畝傍山。

今回は、大和三山の「最高峰」、畝傍山をご紹介します。

藤原京から眺める畝傍山

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畝傍山の見どころ

畝傍山は、大和三山の中で最も西に位置します。
尾根の形が火がうねっているようにも見えるため「畝火(うねび)」という名がついた、とも言われています。

大和三山で一番高いといっても、その標高は199m。傾斜もなだらか。
気軽にハイキング感覚で登ることができる、初心者向けの山です。

山頂への登山ルートはいくつかありますが、おすすめは次の2つ。

畝傍山

東ルート(橿原神宮北参道)

畝傍山の東側、橿原神宮の北参道途中に登山口があります。
急な坂や連続する階段がほとんどなく、なだらかな坂道が続きます。

ハイキング・山登りに不慣れな方やお子さん連れのご家族に、特におすすめのルートです。
ゆっくり登っても、30分ほどで山頂に到着です。

畝傍山登山口(東ルート)

西ルート(畝火山口神社付近)

畝傍山の西麓、畝火山口神社の近くにも登山口があります。
東ルートと比べると、山頂まで直線的にのびており、距離は短く感じられます。

ただし、こちらのルートは、登山口から階段がずっと続きます。
初心者の方にはちょっときついかもしれません。

行きは東ルートから登り、帰りに、この西ルートで下山するのもよいでしょう。

畝傍山登山口(西ルート)

畝傍山山頂

畝傍山の山頂には、目立つものは特にありません。
畝火山口神社の社殿跡が残るぐらいです。

畝傍山山頂

ただ、山頂からの眺めはなかなかのもの。

東には、大和三山の他の二山、耳成山と天香具山が見えます。
特に、二等辺三角形の美しい形をした耳成山は、奈良盆地の中に浮かぶ島のよう。
また、西を眺めれば、金剛山系の山々を一望できます。

畝傍山山頂から耳成山

畝傍山の周辺スポット

誰でも気軽に登ることのできる畝傍山。
ここだけではちょっと物足りないな、という方は、畝傍山周辺も巡ってみましょう。

なお、この畝傍山周辺は、初代・神武天皇の橿原宮があったとされる場所。
橿原神宮や神武天皇陵など、神武天皇にゆかりの深いスポットが点在しています。

橿原神宮

畝傍山の南東に鎮座する神社で、初代天皇である神武天皇を祀ります。

大きな池や森林公園もある広い境内は、自然豊かな空間。
清々しい空気を感じながらのハイキングが楽しめます。
(「橿原神宮」のページもご覧ください。)

橿原神宮

神武天皇陵

畝傍山の北東にある古墳で、宮内庁により神武天皇の陵に治定されています。
陵の中には入れませんが、南側に立派な拝所があります。
(「神武天皇陵」のページもご覧ください)

神武天皇陵

畝火山口神社

西ルートの登山口近くに鎮座する神社。
祭神は、気長足姫命(神功皇后)など。
創建は不明ながら、式内社でもある由緒ある古社です。

古くは畝傍山の山頂にあったこの神社。
橿原神宮の拡張に伴い、畝傍山西麓の現在地に移転しました。

畝火山口神社

橿原考古学研究所附属博物館

橿原考古学研究所は奈良県立の埋蔵文化財調査機関で、ここはその附属博物館です。
畝傍山の東の麓にあります。

常設展示室では、県内の古墳などから出土した、貴重な出土品が多数展示。
メスリ山古墳で出土した大型の埴輪など、見どころの多い博物館です。

橿原考古学研究所附属博物館

畝傍山の基本情報

住所:奈良県橿原市山本町

アクセス:(近鉄)畝傍御陵前駅・橿原神宮西口駅から徒歩10分、橿原神宮前駅から徒歩17分

備考:入山自由

畝傍山地図

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