日本でも有数の古墳密集地帯として知られる、大阪府堺市。
百舌鳥古墳群(もずこふんぐん)と総称される、大小44基もの古墳が存在します。
その中には、日本最大の前方後円墳・大仙陵古墳(仁徳天皇陵)をはじめ、墳丘長100mを超える巨大サイズの古墳がいくつも含まれています。
今回ご紹介するのは、この巨大古墳群の中にある大仙公園。
広々とした緑豊かな公園で、多くの人々の憩いの場として親しまれています。

巨大古墳に挟まれた公園
堺にある百舌鳥古墳群の中で一番大きな古墳は、もちろん、日本最大の仁徳天皇陵(大仙陵古墳)。
また、仁徳天皇陵の南には、百舌鳥古墳群の中で大きさ第2位、全国でも応神天皇陵(誉田御廟山古墳)に次ぐ第3位の、履中天皇陵(上石津ミサンザイ古墳)があります。

百舌鳥古墳群が誇る2つの巨大古墳、そのちょうど間に挟まれた位置にあるのが大仙公園です。
緑豊かなこの公園は、地元の方にとっての憩いの場。
また、古墳めぐりをされる方には貴重な休憩場所です。大きな古墳の周りを歩いて疲れたら、この公園でちょっと一休みできます。

大仙公園の見どころ
大仙公園は、81haもの広大な敷地を誇る総合公園です。
広い園内には、日本庭園に博物館など、さまざまな施設が整備されています。
平和塔
園内にすらりと立つ白き塔、これは平和塔。
先の戦争での戦没者を慰霊するとともに、平和を祈念して建てられました。
三角柱の形をした塔で、高さは約60mです。

園内のどこからでも眺められるこの白い塔は、大仙公園のシンボルタワー。
塔内に入ることはできませんが、外階段で塔のてっぺんまで登ることは可能です。

日本庭園
大仙公園の西側にある日本庭園。1989年(平成元年)に開園されました。入園は有料。
庭園中央には大きな池。その周囲には、築山や橋、四阿風の建物を配置。
池を眺めながら周囲をめぐる、築山林泉廻遊式の庭園です。

堺市博物館
1980年に開館した、堺の歴史と文化を紹介する市立博物館。入館は有料です。
常設展では、百舌鳥古墳群が築かれた古代や、貿易・自由都市として繁栄した中世など、堺の歴史が時系列的に紹介されています。


陪塚めぐり
権力者が埋葬された巨大古墳の近くでは、陪塚(ばいづか)と呼ばれる小さな古墳をよく見かけます。
陪塚の多くは、権力者の親族や配下が葬られていると考えられています。
仁徳天皇陵と履中天皇陵も例外ではなく、2つの巨大古墳に挟まれた大仙公園には、多くの陪塚が残ります。

大仙公園の陪塚は、円形のもの(円墳)が多いですが、前方後円墳もあります。
小ぶりながらも濠に囲まれた前方後円の陪塚。仁徳陵や履中陵の「ミニチュア版」のような古墳です。

大仙公園の基本情報
住所:大阪府堺市堺区百舌鳥夕雲町2丁204
入園料:無料(ただし、日本庭園と堺市博物館は有料)
(日本庭園)大人200円 小中生100円
(堺市博物館)大人200円 高大生100円 小中生50円
アクセス:
(JR)百舌鳥駅から徒歩すぐ (南海)三国ヶ丘駅から徒歩15分
駐車場:有
ホームページ:大仙公園(堺市ホームページ)