琵琶湖の南岸、水郷で知られる近江八幡。
ここは、八幡山城の城下町から発展した「商人のまち」。
江戸時代には、商才豊かな近江商人の拠点として栄えました。
今も、この近江八幡には、昔の商家が並ぶ風情ある町並みが残ります。
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お城の堀から発展した商人の町
近江八幡のまちの北側には、鶴翼山(八幡山)という急峻な山がそびえます。
この山には、その昔、豊臣秀吉の甥・秀次の居城、八幡山城が築かれました。
山頂に三層の天守閣が立つ、立派なお城であったそう。
このお城の南側の麓に作られた城下町が、近江八幡のはじまりです。
なお、八幡山城そのものは、築城後、わずか10年ほどで廃城となりました。
ただ、町中に巡らされたお城の堀は、その後、水運として利用されて商業が発展。
江戸時代には、近江商人の大きな蔵が並び、日本有数の商人町として栄えました。
近江八幡の名所紹介
今もところどころに昔の商家が残り、風情ある町並みが魅力の近江八幡。
のんびりと町を歩いてみませんか。
近江八幡の町歩き、そのおすすめ名所をいくつかご紹介しましょう。
八幡堀
町の北、八幡山の麓にのびる八幡堀は、昔の八幡山城のお堀の一部。
江戸時代、町の発展に重要な役割を果たしました。
近年は廃れた状態で、久しく放置されていた八幡堀。
しかし、昭和の後半になって復元・保存が進められ、昔の景観が蘇りました。
今ではときおり時代劇の撮影なども行われる、近江八幡を代表する観光名所です。
風情ある屋形船でお堀をめぐる「八幡堀めぐり」も運航されています。
新町通り
新町通り周辺は、近江八幡の中でも、江戸時代の町並みがよく残されているエリアです。
商家が並ぶ通りの先には、八幡山がそびえ立ちます。
八幡堀と並ぶ、近江八幡の代表的名所です。
旧西川家住宅(国重要文化財)や旧伴家住宅など、新町通り沿いにある一部の商家は一般にも公開されています。
また、この新町通りを含む、近江八幡の商家町は、国の重要伝統的建造物保存地域(重伝建)に指定されています。
日牟禮八幡宮
日牟禮八幡宮(ひむれはちまんぐう)は、八幡堀の人気スポット・白雲橋のすぐ北に鎮座する神社です。
誉田別尊(ほんたわけのみこと:応神天皇の神霊)など三柱を祀ります。
由緒ある近江八幡の古社で、毎年3月に行われる「左義長まつり」などの祭礼でも知られます。
ロープウェーで八幡山城跡へ
お時間に余裕があれば、町の北にそびえる八幡山にも登ってみませんか。
ロープウェーを使えば、山頂まで数分で到着。
日牟禮八幡宮のすぐ近くにロープウェー乗り場があります(八幡山ロープウェー)。
また、山麓から歩いて登ることも可能です(所要時間30分)。
山頂には、豊臣秀次の八幡山城跡が残ります。
当時のお城の建物はありませんが、石垣などの遺構が残されています。
また、秀次の母・日秀尼が創建した瑞龍寺(村雨御所)もあります。
また、西の丸跡や北の丸跡など、山頂の各所で、琵琶湖や西の湖など近江八幡周辺の風景を一望できます。
遊歩道や展望台なども整備され、気軽にハイキングを楽しめる八幡山の山頂。
1時間ほどでひとめぐりできます。
近江八幡の基本情報
住所:近江八幡市大杉町(八幡堀)
電話番号:0748-32-7003(白雲館観光案内所)
アクセス:(JR・近江鉄道)近江八幡駅から徒歩25分
ホームページ:近江八幡観光物産協会 八幡山ロープウェー