京都市内・洛北エリアには、金閣寺をはじめ、京都を代表する有名寺院が集まります。
その1つが、枯山水庭園「石庭」で有名な禅寺、龍安寺。
この庭園は、日本国内はもとより世界的にもよく知られ、国の名勝にも指定されています。
また、周辺の金閣寺、仁和寺とともに、世界遺産「古都京都の文化財」の構成要素の1つです。
龍安寺の見どころ紹介
龍安寺の創建は、室町時代中期の1450年。応仁の乱の東軍総大将としても知られる、管領・細川勝元により建てられました。
現在は、臨済宗妙心寺派のお寺です。

龍安寺と言えば、枯山水の庭園、石庭(方丈庭園)。
枯山水という言葉を聞いて、この龍安寺石庭を自然と思い浮かべる人も多いはず。
では、石庭を中心に、龍安寺境内の見どころをご紹介していきましょう。
山門~庫裡
龍安寺の山門。切妻造りの薬医門で、江戸時代中期、1755年の再建です。
この山門前が、龍安寺の拝観入口になっています。

山門をくぐった先は、木々が生い茂る境内。
特に、参道の周りはもみじが目に入ります。初夏~秋は青もみじ、晩秋は紅葉を楽しめます。
参道の先には、禅寺を象徴する建物、庫裡(くり)が木立の間に見え隠れしています。

方丈
庫裡の隣にあるのが方丈。
この方丈は、塔頭寺院から移築したもので、元の建物は江戸時代初期、1606年の建築です。国の重要文化財に指定されています。
方丈の堂内全体に、龍や山水など、見事な襖絵が描かれています。

石庭(方丈庭園)
そして、この方丈の南側に広がるのが、龍安寺を代表する枯山水庭園「石庭」。
庭一面に白砂が敷かれ、その上に大小の石が意味ありげに置かれた、不思議な空間です。
東(左手)から5個、2個、3個、2個、3個、全部で15個の石。白砂で表現された水の中に浮かぶ島々のよう。
ただ、誰がどのような意図でこのようなレイアウトにしたのかは、未だに不明です。

なお、どの方向から見ても、少なくとも1つの石が他の石に隠れるようになっています。
つまり、15個全ての石を同時に見ることができません。方丈縁側のあちこちから石庭を眺め、ご自分の目で確かめてみてください。
この龍安寺の石庭は、国の史跡、および、特別名勝に指定されています。

大きな鏡容池をひとめぐり
境内の南側には、鏡容池(きょうようち)を中心とした池泉回遊式庭園があります。
石庭を存分に眺めた後は、大きな池の周りをひとめぐり。
池一面に睡蓮(スイレン)が広がり、初夏には、いろんな色の花が一斉に咲き乱れます。
また、春には桜、秋にはカエデ、そして、冬はうっすら雪化粧。四季折々の景色が感じられる場所です。
この鏡容池を中心とした龍安寺庭園は、国の名勝に指定されています。

龍安寺の基本情報
住所:京都市右京区龍安寺御陵ノ下町13
拝観時間:(3月~11月)8:00~17:00 (12月~2月)8:00~16:30
拝観料:大人800円 高校生500円 小・中学生300円
アクセス:
(京福電鉄)龍安寺駅から徒歩7分
(JR・近鉄)京都駅・(阪急)大宮駅・(京阪)三条駅から市バス路線あり(詳細は下の龍安寺ホームページ参照)
ホームページ:大雲山 龍安寺