今回ご紹介するのは京都御苑。
代々の天皇が暮らした昔の「皇居」京都御所を取り囲む、緑豊かな公園です。
24時間いつでも無料で入園できる京都御苑は、京都市民の憩いの場として親しまれています。
京都御苑の見どころ
京都御所の周囲は、その昔、皇族である宮家や天皇に仕える公家が暮らした場所。
そのような宮家や公家の邸宅跡が、今も御苑内の各所に残ります。
なお、京都御所については、こちらのページをご覧ください。


閑院宮邸跡
閑院宮(かんいんのみや)は、江戸時代に存在した宮家(皇族)の1つ。
その邸宅跡が、京都御苑の南部に残ります。内部は一般に公開されており、入場無料。
敷地内には芝生が広がる美しい庭園、また、京都御苑に関する展示室もあります。

九条邸跡
公家の中の名門、五摂家の1つ、九条家の邸宅跡です。
当時の公家の当主が住んでいた屋敷は今はありませんが、茶室・拾翠亭が残ります。
また、茶室前の池の中島には厳島神社という神社があります。この厳島神社の石鳥居は、上の笠木がちょっと変わった形。「京都三珍鳥居」の1つとされます。

上に挙げた他にも、京都御苑内には、近衛邸跡、桂宮邸跡、中山邸跡(明治天皇の祖父の邸宅跡)などが残ります。
広い御苑内をお散歩しながら、昔の「麿」たちの邸宅跡を巡ってみましょう。
禁門の変の激戦地・蛤御門
京都御苑の周囲には御門(ごもん)と呼ばれる門が立っています。
御所を守る堅固な門で、全部で9つ。それぞれ中立売御門、堺町御門、今出川御門などの名前がついています。
その中でも有名なのが、西に立つ蛤御門(はまぐりごもん)。
ここは、幕末の禁門の変(蛤御門の変)における激戦の地。御所に攻め寄せる長州藩と、御所を守る薩摩藩・会津藩とが、この門を挟んで戦いを繰り広げました。
なお、禁門の変当時の蛤御門は、現在地からやや東の位置にありました。明治時代に現在の場所に移設されています。

京都御苑の基本情報
住所:京都市上京区京都御苑3
入園料:無料
アクセス:
(地下鉄烏丸線)丸太町駅、または、今出川駅より徒歩3分
(京阪)神宮丸太町駅より徒歩15分
駐車場:有
ホームページ:京都御苑