上賀茂神社|厳かさを醸し出す細殿前の2つの立砂(京都名所巡り)

賀茂川沿いに鎮座する上賀茂神社は、平安遷都以前から知られた古社。
世界遺産「古都京都の文化財」にも登録されている、京都を代表する名所の1つです。

なお、「上賀茂神社」は通称で、正式名称は賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)
主祭神は、賀茂別雷大神 (かもわけいかづちのおおかみ)。古代の氏族、賀茂氏の氏神さまです。

下流にある下鴨神社とは、賀茂氏の氏神を祀る点で共通します。

また、現在でも密接な関係にある両社。
毎年5月15日には、京都三大祭の1つ、葵祭を共同で執り行っています。

上賀茂神社

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上賀茂神社の見どころ

朱色の大きな鳥居をくぐった先は、檜皮葺(ひわだぶき)の社殿が立ち並ぶ厳かな境内。
神社を象徴する景色も点在します。

では、境内の主な見どころをご紹介していきましょう。

細殿

二ノ鳥居をくぐった先、正面に見える横長の建物が、細殿(ほそどの)です。
入母屋造・檜皮葺(ひわだぶき)。1628年の建築物で、国重要文化財指定。

細殿は、天皇・上皇などの貴人が参拝したときに装束を整える、「着到殿」として使われました。

細殿

細殿の前には、円錐の形に盛られた白い砂の山が2つ置かれています。
これは立砂(たてずな)と呼ばれます。

賀茂別雷大神が降臨した聖なる山、神山(こうやま)をかたどったものと言われています。

檜皮葺の古風な社殿と、幾何学的な形をした白砂の山。
境内の厳かさな雰囲気を増幅させるこの組み合わせ、上賀茂神社を象徴する風景の1つです。

細殿前の立砂

楼門

細殿の先に立つ、大きな2階建ての門。
細殿と同じく1628年の建築物で、国重要文化財指定。

美しい朱色の楼門はこの神社の顔的な存在。
先の細殿&立砂とともに、上賀茂神社を象徴する建物です。

楼門

本殿・権殿

楼門をくぐった先にあるのが本殿と権殿。
ともに1863年の建築物で、国宝に指定されています。

ご神体が安置されているのは本殿。
隣の権殿は、本殿修理の際などにご神体を仮に移すための建物です。

なお、普段は、手前の参拝所から本殿を拝むことになりますが、ここからは本殿はほとんど見えません。

本殿特別参拝(初穂料500円)を申し込むことで、間近の位置で本殿の参拝ができます。
特別参拝は、葵祭の時期や年末年始などを一部の時期を除けば、いつでも可能です。

本殿前の参拝所

境内の摂社めぐり

ご本殿への参拝を終えたら、改めて上賀茂神社の境内を歩いてみましょう。
境内のあちこちに立つ摂社・末社を巡るのもいいでしょう。

上賀茂神社での一番人気の摂社は、楼門の近くにある片山御子神社、通称「片岡社」。

片岡社の祭神は、玉依比売命(たまよりひめのみこと)。
本社の祭神・賀茂別雷大神の母にあたる神さまです。

御利益は、縁結び、恋愛成就、家内安全、子授け、安産など。
特に女性に人気の摂社。絵馬の形もハート形です。

片山御子神社(片岡社)

上賀茂神社の基本情報

住所:京都市北区上賀茂本山339

電話番号:075-781-0011

アクセス:
(地下鉄)北大路駅・北山駅から徒歩20分
(バス)京都駅・地下鉄北大路駅・京阪出町柳駅・阪急大宮駅などから市バス利用、上賀茂神社バス停下車すぐ

ホームページ:上賀茂神社(賀茂別雷神社)

上賀茂神社地図

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