昔から多くの鉄道ファンに親しまれてきたSLの聖地、梅小路機蒸気関車館。
その機関車館を含む梅小路地区が大幅リニューアルされて誕生したのが、JR西日本の京都鉄道博物館です。
館内には、懐かしの旧国鉄車両から最新の新幹線まで、さまざまな車両がずらり。もちろん、梅小路機関車館のSLたちも健在です。
電車大好きなお子さんはもちろん、大人も楽しめる博物館です。

館外展示(プロムナード&トワイライトプラザ)
博物館のエントランスホールの先、まず目に入るのは、館外展示の実物車両です。
入館していきなり、大迫力の実車展示で、みんなの心をわしづかみします。
プロムナード
列車が停車する、駅のプラットホームをイメージした空間。
ここは、プロムナードと呼ばれています。
正面に見えるのは、黒光りのC62形SLに、懐かしい国鉄車両のクハ86形。

また、右側には、初代新幹線0系の「だんご鼻」も見えます。
0系新幹線は4両編成で展示。車両内の座席も当時のまま。年配の方には懐かしい光景かもしれませんね。

トワイライトプラザ
プロムナードの先は、本館入り口につながっています。
ただ、本館に入る前に、左手にあるトワイライトプラザにも寄ってみましょう。
ここは、2016年で運行終了した寝台特急・トワイライトエクスプレスの展示スペース。
客車・機関車あわせて6両が展示されています。

本館
リニューアルで新設された本館。
ここが、京都鉄道博物館のメイン施設です。
1階と2階は展示室。3階は、主に展望スペースとなっています。
なお、2階にはレストランも併設されています。
本館1階
本館の1階中央は、仕切りがない開放的なスペース。
その広い空間を生かした実車展示(全12両)が見どころです。
正面には3台の実物車両。左から、山陽新幹線500系、寝台特急「月光」、北陸線特急「雷鳥」。

奥には、さらに、100系新幹線、電気機関車、ディーゼル機関車なども展示。
また、一部の車両では下にもぐれるようになっており、車両の仕組みなどを勉強できます。

本館2階
吹き抜け構造が採用されている本館。
2階からは、下の1階に展示された数多くの実物車両を眺めることができます。
写真で見ると鉄道模型が並んでいるようにも見えますが、すべて本物ですよ。

2階には、鉄道に関するさまざまな展示や体験コーナーがあります。
その中で、特に人気なのが、運転シミュレーターとジオラマ。
運転シミュレーターでは、列車の運転士を体験できるコーナー。ただし、非常に人気が高いため、抽選制となっています。
ジオラマでは、精巧に作られた街の中を、さまざまな列車が走行します。
JR車両はもちろん、私鉄の人気列車が登場するのもうれしいですね。

本館3階(展望デッキ)
本館の3階は、展望フロア。京都駅発着のいろんな列車を見ることができる、絶好のビューポイントです。
屋外の展望デッキ(スカイテラス)にも出てみましょう。
東寺の五重塔の前を、東海道新幹線のN700A(のぞみ)が通り過ぎていきます。

梅小路蒸気機関車館
本館の見学を終えたら、次は、隣の梅小路蒸気機関車館へ。
博物館のリニューアル前とほぼ同じ姿の機関車館。黒光りのSLがずらりと並ぶ光景は壮観です。

扇形車庫・転車台&SL
開いた扇のようにSLの車庫が並ぶ扇形車庫は、SLが実際に使われていた時代から残る施設で、梅小路のシンボルです。
現存する中では、日本最古の扇形車庫です。
この扇形車庫に、現在、20台ものSLが保存・展示されています。
また、扇形車庫の前にあるのは転車台(ターンテーブル)。
扇形車庫から出入りするSLの向きを変えるための回転台です。

SLスチーム号
機関車館では、普段から、SLの走行も行われています。
その名は、SLスチーム号。客車を引き、片道500mの展示運転線を走ります。
客車には誰でも乗車できますが、博物館の入館とは別に乗車券の購入が必要です。

旧二条駅舎
博物館のラストは、機関車館の隣に立つ旧二条駅舎。
1996年まで実際に駅舎として使われていた建物で、1997年に現在地に移築されました。
今は、鉄道に関する資料などを展示する展示資料館となっています。
駅舎の中には、ミュージアムショップがあります。入館記念のお土産は、ここでどうぞ。

京都鉄道博物館の基本情報
住所:京都市下京区観喜寺町
開館時間:午前10時~午後5時(入館は午後4時半まで)
休館日:水曜日(祝日・夏休みなどは開館) 年末年始(12/30~1/1)
入館料:一般1500円 高大生1300円 小中生500円 幼児200円
SLスチーム号乗車券:一般300円 中学生以下100円
アクセス:(JR)梅小路京都西駅から徒歩すぐ 京都駅から徒歩20分
駐車場:無
ホームページ:京都鉄道博物館