日本に数ある神社の中でも、「神宮」の社号を名乗ることができるのは、ほんの一握り。
伊勢神宮、明治神宮、橿原神宮など、天皇や皇室との関係の深い神社に限られます。
その中でも、千年以上もの長い間都が置かれた京都は、天皇・皇室とのゆかりが深い土地。
もちろん、神宮号を持つ神社も存在します。
その1つが、今回ご紹介する白峯神宮(しらみねじんぐう)です。
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祭神は悲運の二天皇
京都御所・京都御苑の北西、さほど離れていない場所に鎮座する白峯神宮。
その創建は比較的新しく、明治維新直前の慶応4年(1868年)です。
平安時代末期の天皇、崇徳天皇を祀る神社として、孝明天皇が創建を決定。
ただ、孝明天皇はその後まもなく崩御したため、子である明治天皇が造営を進めました。
なお、天皇を祀る神社であることから、戦前の社格制度では、最高位の官幣大社とされました。
ところで、祭神の崇徳天皇は、「悲運」という点で、歴代天皇の中でも真っ先に名が挙がるお人。
朝廷・皇室内での権力争いに絡み、強制的に天皇を退位させられます。
さらに、その後の保元の乱では後白河天皇に敗れ、罪人として讃岐の国(現在の香川県)に流されました。
京へ還ることなく遠地で没した崇徳上皇、京の人々を恨みながら亡くなったという「怨霊伝説」も残ります。
また、崇徳天皇を祀るご本殿には、奈良時代の天皇、淳仁天皇も合祀されました。
この淳仁天皇も、悲運さでは崇徳天皇に負けていません。
自らの意に反して退位させられた上に淡路の国(淡路島)に流され、「淡路廃帝」と呼ばれた、かわいそうな天皇です。
摂社めぐり
白峯神宮の境内には、先にご紹介した二天皇を祀る本殿の他に、3つの摂社があります。
ご本殿へのお参りを終えたら、こちらの摂社もめぐってみましょう。
地主社
地主社(じしゅしゃ)には、五柱の神が祀られています。
その中でも、特に有名なのが、精大明神(せいだいみょうじん)。
現在の白峯神宮が立つ場所には、その昔、蹴鞠(けまり)の宗家であった公家のお屋敷がありました。
その頃から祀られていた精大明神、いわば、蹴鞠の神さまです。
蹴鞠から球技全般に広がり、現代では、スポーツの神さまとして人気。
サッカーなど、さまざまなスポーツの選手・チームの参拝が絶えません。
境内には、球技上達の「撫で鞠」が置かれています。
また、白峯神宮の境内の一角には、鞠庭(まりにわ)があります。
蹴鞠を行うための場所、「蹴鞠専用コート」です。
毎年4月と7月の例祭では、ここで、奉納蹴鞠が行われます。
伴緒社
崇徳上皇と後白河天皇が争った保元の乱では、各地の武士たちも二手に分かれて戦いました。
有力武士であった清和源氏もその1つ。
棟梁の源為義とその八男・為朝は崇徳上皇方、為義の嫡男・義朝(頼朝・義経の父)は天皇方と、親兄弟が敵味方に分裂しました。
そのうち、崇徳上皇の元で戦った、源為義・為朝親子を祀るのが、伴緒社(とものおしゃ)です。
特に、為朝は、武勇の誉高く、弓の名人でもあったことから、伴緒社は武道の神として崇められています。
潜龍社
潜龍社(せんりゅうしゃ)は、昭和30年の本殿での御火焚祭斎行中に出現したとされる、三柱の龍神さまを祀ります。
水神である龍神は、さまざまな悪縁を水に流してくれる「良縁」の神さま。
その御利益は「寿福長命」、病気平癒や事業隆昌などよいこといろいろです。
白峯神宮の基本情報
住所:京都市上京区飛鳥井町261
電話番号:075-441-3810
アクセス:(地下鉄烏丸線)今出川駅から徒歩8分
備考:境内参拝自由
ホームページ:白峯神宮