西本願寺|浄土真宗最大宗派の本山、巨大仏堂が横並び(京都名所巡り)

西本願寺 寺院(京都)

京都・堀川六条に大伽藍を構える西本願寺は、浄土真宗の最大宗派、浄土真宗本願寺派の本山です。

正式名称は「本願寺」。西本願寺という名前は、東本願寺に対して使われてきた通称です。

ただ、現在では、西本願寺の方が一般的ですね。また、親しみを込めて「お西さん」とも呼ばれています。

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中世の本願寺分裂

中世に、織田信長と激しく対立したことで知られる本願寺教団。しかし、最終的には信長に屈服し、さらに内部対立によって分裂します。

そのうちの一派が、桃山時代、豊臣秀吉に寄進された京の堀川六条にて伽藍を再興。これが現在の西本願寺です。

なお、別の一派は東の烏丸七条に分立し、それが現在の東本願寺です。

西本願寺
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二つの巨大仏堂が横並び

現在の西本願寺境内には、桃山時代~江戸時代にかけての建物が数多く残ります。

その中でも特に目を引くのは、境内中央、東面して横に並ぶ2つの巨大仏堂、阿弥陀堂と御影堂です。

西本願寺境内

阿弥陀堂

境内右側にあるのが阿弥陀堂(あみだどう)。

浄土真宗の本尊、阿弥陀如来像を安置するお堂で、一般のお寺における本堂にあたる建物です。

南北(正面幅)45m、東西(奥行き)42m、高さ25m。約800人を収容できるという大きなお堂です。

江戸中期(1760年)の再建で、国宝に指定されています。

西本願寺阿弥陀堂

御影堂

左側は御影堂(ごえいどう)。浄土真宗の宗祖・親鸞聖人の像や本願寺歴代門主の御影を安置しています。

なお、「御影」の読み方は宗派によって異なり、「みえい」・「みえ」などと呼ばれることもありますが、浄土真宗では「ごえい」と呼ぶのが一般的です。

御影堂は、阿弥陀堂よりもさらに大きく、南北(正面幅)62m、東西(奥行き)48m、高さ29m。

江戸時代初期、寛永13年(1636年)の再建で、こちらも国宝に指定されています。

西本願寺御影堂

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その他の境内見どころ

阿弥陀堂・御影堂の他にも、西本願寺には古い建築物が数多く残されています。

西本願寺の境内は拝観無料。広い境内を気ままに巡ってみましょう。

なお、西本願寺では、有名な飛雲閣(国宝)など普段は見ることができない建物も多いです。以下では、誰でも見学できる、一般公開の建築物の中からいくつかご紹介します。

手水舎

まずは、境内入ってすぐのところに立つ、手水舎。

多くの人が何気なく訪れる場所ですが、実は国重要文化財指定の貴重な建造物です。

入母屋・瓦葺きの小さな屋根が六本の柱で支えられ、周囲四面は開放。シンプルながらも、コンパクトにまとめられた美しいデザインです。

西本願寺手水舎

唐門

境内南のはずれに立つ唐門。妻入りで唐破風が正面に向いた、いわゆる向唐門です。

極彩色で彩られた精巧な彫刻が見事な門で、豊臣秀吉が築城した伏見城の遺構とも言われています。

国宝にも指定されています。大徳寺唐門、豊国神社唐門とともに、京都の国宝三唐門の1つです。

なお、この門は普段は閉ざされていて通ることはできません。内側だけでなく外側からも眺めたい場合は、境内をいったん出てぐるっと回ってくる必要があります。

西本願寺唐門

太鼓楼

境内北東角に立つ二層の建物で、上層には時を知らせるための太鼓が置かれています。国の重要文化財に指定されています。

幕末の新撰組とのゆかりの深い建物でもあります。一時期、新撰組は西本願寺に屯所を置いた際に、隊士がこの太鼓楼を使用していたそうです。

なお、太鼓楼は、阿弥陀堂や御影堂のある場所から、境内を通って直接行くことはできません。一度、門の外に出て、境内外側から訪れましょう。

西本願寺太鼓楼

西本願寺の基本情報

住所:京都市下京区堀川通花屋町下ル

開門時間:5:30~17:00(境内参拝自由)

アクセス:(JR・近鉄・地下鉄)京都駅から徒歩10分

駐車場:有(境内北側・北境内地駐車場)

ホームページ:龍谷山 本願寺(お西さん)

西本願寺地図