奈良市の中心部から東に広がる奈良公園。緑の芝生が美しいこの公園内には、奈良を代表する神社仏閣が点在しています。
また、奈良公園といえば鹿。鹿は神の使いとされ、古来より敬われてきた存在です。
園内のあちこちで出会う、人なつっこくかわいらしい鹿たち。
奈良の名所をめぐりつつ、鹿との触れあいを楽しみましょう。
ブラブラ歩いて奈良の名所めぐり
奈良公園は、奈良を代表する神社仏閣や名所旧跡が集まる、一大観光スポットです。
奈良公園の各所から眺められる、東大寺大仏殿と興福寺五重塔は、奈良のランドマークです。
高い建物もなく開放的な園内、ブラブラ歩きながら気ままに名所めぐりを楽しみましょう。

鹿とのふれあい
奈良公園では、鹿たちとのふれあいも楽しみの1つ。
ここに生息しているのはすべて野生の鹿で、その数は千頭以上。

また、奈良公園には、「園地」とも呼ばれる芝生の広場がいくつもあります。
鹿の主食は、園内に生えている芝生です。つまり、芝生広場は、鹿にとっての食事処でもあるのです。
鹿とのふれあいを楽しむなら、次の芝生広場がおすすめ。

飛火野
春日大社の表参道の南にある飛火野。一面芝生に覆われた、開放感あふれる広場です。
この飛火野は、毎年秋に「鹿の角切り」が行われることでも知られます。

春日野園地
東大寺のすぐ近くにある広々とした園地で、修学旅行生など団体の観光客に人気。
向こうのほうに見える大仏殿を眺めながら、鹿とともにお昼ご飯にするのもいいかも。

浮雲園地
春日野園地の南側にあるのは、浮雲園地。正面に見える、薄緑色の山は若草山。
若草山をバックに、芝生の上でくつろぐ鹿たちと記念撮影するのもいいですね。

登大路園地
奈良公園の最寄り駅、近鉄奈良駅に最も近いところにある園地です。
ここにも多くの鹿たちがくつろいでいます。駅からあまり遠くへまで行くことが難しい、小さなお子さんをお連れのご家族におすすめです。

荒池園地
奈良公園の南の端、荒池と呼ばれる大きな池の畔にある園地です。
適度な木陰もあり、涼しげな園地。日差しが強い日には木の下で大勢の鹿が休んでいます。
東大寺や興福寺から少し離れていますが、その分、観光客が少なめで、落ち着いた雰囲気で鹿とたわむれることができますよ。

鹿とふれあう際の注意点
鹿とふれあう際には、特に、次の2点に注意しましょう。

鹿をいじめない
奈良の鹿は、春日大社の神使とされる存在です。
また、国の天然記念物にも指定されており、故意に傷つけると罰せられます。
もちろん、動物愛護の観点からも、棒で叩く、石を投げる、追いかけ回すなど、鹿をいじめる行為は絶対にしないでください。
鹿せんべい以外の食べ物は厳禁
鹿に与えてよい食べ物は、園内で販売されている鹿せんべいのみ。お弁当のおかずやおかしなどを、勝手に鹿に与えてはいけません。
また、鹿せんべいを与える際には、鹿をじらしたりしないよう気をつけましょう。
基本的には性格は穏やかな奈良の鹿ですが、せんべいをじらしながら与えていると、興奮して手をかみつかれたり、脚で蹴られたりする可能性があります。
その他、ビニール袋など、鹿が消化できないものは絶対に近づけないこと。鹿が誤って飲み込んでしまうと窒息のおそれがあります。

奈良公園の基本情報
アクセス:近鉄奈良駅から徒歩5分、JR奈良駅から徒歩20分
備考:入園自由
ホームページ:奈良公園クイックガイド