東大寺|大仏に南大門、国宝だらけの「文化財の宝庫」(奈良名所巡り)

多くの鹿が生息する奈良公園の中に立つ東大寺。

奈良時代・聖武天皇による建立。
また、南都七大寺の1つにも数えられた、歴史あるお寺です。
現在は、華厳宗の大本山です。

世界遺産「古都奈良の文化財」にも登録された東大寺。
特に、「奈良の大仏」とも呼ばれる盧舎那仏は、日本国内だけでなく世界的にも知られた存在です。

東大寺と鹿

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東大寺の主な見どころ

東大寺といえば、誰もが思い浮かべる「奈良の大仏」。

この大仏さまは東大寺のご本尊。
通称「大仏殿」と呼ばれる巨大な金堂に安置されています。

また、大仏殿の他にも、境内には、南大門、二月堂、三月堂など、貴重な建造物が数多く点在。
国宝だらけで「文化財の宝庫」のようなお寺です。

では、まずは、東大寺を代表する建造物をご紹介していきましょう。

南大門

東大寺の正門にあたる巨大な二層の門。国宝指定。
鎌倉時代の大仏様とも呼ばれる建築様式。
太い貫(横材)がむき出しの豪壮な建造物です。

門の左右に立つ一対の金剛力士像も国宝。
高さ8mを超える巨大な木像。
奈良の有名仏師グループ、運慶一派によって作られました。

東大寺南大門

大仏殿と大仏さま

南大門をくぐった先、回廊に囲まれた巨大なお堂は、東大寺の金堂。
大仏を納めるお堂であることから、一般には大仏殿と呼ばれます。
江戸時代中期の建築物。国宝指定。

大仏殿の中には奈良の大仏さま。正式名称は「盧舎那仏座像」。国宝指定。
現在の大仏さまの大部分は、鎌倉時代や江戸時代に作られていますが、台座など一部に、奈良時代創建当時の部分も残ります。

(大仏殿の詳細は、「東大寺大仏殿」のページをご覧ください)

東大寺大仏殿

二月堂

大仏殿の東に残る二月堂は、「お水取り」の行事で知られるお堂。
江戸時代に一度焼失したものの、すぐに再建されました。国宝指定。

二月堂本尊の十一面観音は、誰も見ることのできない「絶対秘仏」です。

また、二月堂の二階は、特に行事がなければ誰でも登ることができます。
ここは、奈良市内を一望できる好眺望のスポットです。

東大寺二月堂

法華堂(三月堂)

二月堂のすぐそばにある法華堂。三月堂とも呼ばれます。

奈良時代の建築物で、東大寺の中でも最も古い建物の1つです。国宝指定。
法華堂の中には、本尊の不空羂索観音をはじめ、国宝指定の仏像がずらり!

東大寺法華堂(三月堂)

広い境内をひとめぐり

鹿もくつろぐ、広々とした東大寺境内。
上でご紹介した以外にも、境内各所にさまざまな見どころがありますよ。

お時間に余裕がありましたら、広い境内をひとめぐりしてみましょう。
おすすめスポットは次の4つ。

戒壇堂

戒壇とは、仏教に帰依するための特別な儀式(授戒)を行うための場所。
東大寺の戒壇は、聖武上皇が、唐の名僧・鑑真から戒を受けた場所として有名です。

現在、大仏殿の西に残る戒壇堂は江戸時代の再建。
お堂の中には四天王像(国宝)が安置されています。

東大寺戒壇堂

鐘楼

大仏殿の東にポツンと立つ鐘楼。
鎌倉時代の建築物で、国宝指定。

この鐘楼にかけられている梵鐘も貴重で、こちらは東大寺創建当時のもの。もちろん鐘も国宝指定。
鐘楼の中に入ることもできます。奈良時代から残る鐘を真下から眺めてみましょう。

東大寺鐘楼

正倉院

長い間、東大寺の宝物が保管されていた、昔の倉庫。
断面三角の木材を組み合わせて作られた、「校倉(あぜくら)造」で知られます。

社会の教科書で見た記憶のある方も多いかも。
この建物に残されていた膨大な宝物は、奈良国立博物館の「正倉院展」で展示されます。

正倉院

転害門

東大寺の境内西の端に立つ八脚門。「てがいもん」と呼びます。
法華堂とともに、東大寺境内で最古の部類に入る建物。国宝指定。

大仏殿や法華堂とは少し離れ、目立たないところにあります。
国宝ながら訪れる人も少ない、ややかわいそうな門です。

東大寺転害門

東大寺の基本情報

住所:奈良県奈良市雑司町406-1

電話番号:0742-22-5511

拝観時間(大仏殿・法華堂(三月堂)・戒壇堂):
(4月~10月)午前7時半~午後5時半
(11月~3月)午前8時~午後5時

拝観料:大人・高中生600円 小学生300円
(大仏殿・法華堂(三月堂)・戒壇堂のそれぞれで、上記拝観料が必要)

定休日:なし

アクセス:
(近鉄)奈良駅から徒歩20分
(バス利用)JR奈良駅・近鉄奈良駅から市内循環バス、「大仏殿春日大社前」下車徒歩5分

ホームページ:華厳宗大本山 東大寺

東大寺地図

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