全国の日本酒生産量で、ダントツの一位を誇る兵庫県。
その多くが、県の南東部、西宮市と神戸市東部の海沿い地域で作られています。
灘五郷（なだごごう）とも呼ばれるこのエリア。
昔から「灘の酒」で知られる、日本有数の酒どころです。
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宮水（みやみず）と灘五郷
灘の地で酒づくりが盛んになった理由の１つとして、名水の存在が挙げられます。
その名水とは、江戸時代、西宮神社近くで発見された宮水（みやみず）。
酵母の成長を促すミネラル分を多く含み、一方で、酒の風味を悪くする鉄分が少ないという宮水は、日本酒作りに最適な水。
宮水の発見以降、多くの蔵元が競い合うようにこの地に酒蔵を構えました。
現在も、もちろん酒づくりに使われている宮水。
西宮神社の南東に広がる宮水の湧出地域では、今も、そのあちこちで取水用の井戸を見かけます。
また、昔から現在に至るまで、この地には、酒づくりが盛んな５つの郷があります。
西宮郷・今津郷（西宮市）、御影郷・魚崎郷（神戸市東灘区）、西郷（神戸市灘区）、５つ合わせて「灘五郷」と総称されます。
各郷には今もさまざまな蔵元が集まり、それぞれ個性的な「灘の酒」を作り続けています。
灘五郷の主な蔵元と施設紹介
さて現代の灘五郷、各地に酒蔵（見学）、直営ショップに資料館など、日本酒にまつわる施設が点在しています。
ほとんどの施設は入場無料。また、利き酒（試飲）を楽しめるところも多いです。
なお、利き酒であっても、その後に車を運転してはいけません。
蔵元めぐりでお酒を楽しむつもりなら、公共交通機関をご利用ください。
では、灘五郷にある主な施設をご紹介していきます。
酒蔵通り煉瓦館（日本盛）
西宮郷の大手酒造メーカー、日本盛が運営する施設。
レストランとショップが中心の施設です。
（ショップ内に利き酒コーナーあり）
ホームページ：酒蔵通り煉瓦館
白鹿記念酒造博物館
白鹿ブランドで知られる西宮郷の名門蔵元、辰馬本家酒造の酒造博物館。
記念館と酒蔵館の２館に分かれています。
ここでご紹介している施設の中では、唯一の有料施設（一般５００円・中小学生２５０円）。
ただ、酒蔵館への入館時に、おみやげとして、白鹿のお酒をもらえるのがうれしいです。
（詳細は、「白鹿記念酒造博物館」のページをご覧ください）
ホームページ：白鹿記念酒造博物館
関寿庵（大関）
西宮市の今津郷にある大手酒造メーカー、大関の直営ショップ。
ただ、他のお店とは品揃えがちょっと違います。
ここの主力商品は、酒まんじゅうや酒カステラなど、甘いお菓子。
ただ、ちゃんとお酒も売ってます。
しぼりたて原酒の量り売りが人気です。
ホームページ：関寿庵
浜福鶴吟醸工房
神戸市東灘区、魚崎郷にある灘浜福鶴蔵の資料館。
１階は直営店、２階の見学コーナーでは酒づくりを学べます。
特に「もろみ体感コーナー」は必見。
（１階ショップ内に利き酒コーナーあり）
ホームページ：浜福鶴吟醸工房
櫻宴（櫻正宗記念館）
同じく魚崎郷の蔵元、櫻正宗が運営する記念館。
ここは、レストランとショップが中心の施設です。
ホームページ：櫻宴（櫻正宗記念館）
菊正宗酒造記念館
神戸市東灘区、御影郷の大手酒造メーカー・菊正宗の酒造資料館。
東灘区を南北に貫く住吉川のすぐ西にあります。
国の重要有形民俗文化財にも指定されている、珍しい酒造用具が数多く展示されています。
（ショップ内に利き酒コーナーあり）
（詳細は、「菊正宗酒造記念館」のページをご覧ください）
ホームページ：菊正宗酒造記念館
白鶴酒造資料館
同じく御影郷の大手メーカー、白鶴酒造の資料館。
館内に所狭しと並べられた酒造用具。その側に立つ、自然な姿の「白鶴」蔵人人形が秀逸！
（館内に利き酒コーナーあり）
（詳細は、「白鶴酒造資料館」のページをご覧ください）
ホームページ：白鶴酒造資料館
神戸酒心館
神戸酒心館は、福寿ブランドで知られる御影郷の蔵元。
ここでは酒蔵の見学ができます。
また、ショップとレストランが併設されています。
（ショップ内に利き酒コーナーあり）
ホームページ：神戸酒心館
沢の鶴資料館
神戸市灘区、西郷の蔵元・沢の鶴が運営する資料館です。
昔の蔵を利用した館内で、酒づくりの工程が詳しく紹介されています。
（ショップ内に利き酒コーナーあり）
ホームページ：沢の鶴資料館
灘五郷の補足情報
蔵開きの時期（２月～４月）、新酒の仕込み時期（１０月～１１月）には、灘五郷の各地でさまざまなイベントあり。
イベント内容・時期などは下記灘五郷ホームページ、あるいは、各社ホームページ参照
ホームページ：灘五郷酒造組合
