西宮神社|賑やかな十日えびす、普段は森の中の静かな社(兵庫名所巡り)

西宮神社拝殿 神社(兵庫)

商売繁盛の神さま、えびすを祀るえびす神社は日本各地に数多く存在します。

その全国のえびす神社の総本社が、今回紹介する西宮神社。「西宮のえべっさん」と親しみを込めて呼ばれます。

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十日えびすと福男

多くのえびす神社で、毎年1月10日前後の3日間行われる祭事、十日えびす。

その中でも、えびす宮総本社・西宮神社の十日えびすは、規模も賑わいも知名度もダントツです。

商売繁盛の福笹を求め、関西一円から、毎年100万人以上もの参拝客が訪れます。

西宮神社

本えびすの1月10日早朝には、開門神事が行われます。

「福男選び」の通称でよく知られる、十日えびすの一大イベントです。

明け方の赤門の開門とともに、多くの人々が、本殿めがけて境内を一気に駆け抜けます。

西宮神社・十日えびす

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閑静な境内をひとめぐり

しかし、普段の西宮神社は、えびすの森に囲まれた閑静な空間で、十日えびすの時期の騒がしさがうそのよう。

境内中央に広がる神池では、大きな鯉が悠々と泳ぎ、亀もひなたぼっこ。のどかな風景です。

参拝の折りに、落ち着いた雰囲気の境内をひとめぐりしてみましょう。

西宮神社境内・神池

赤門と大練塀

神社の東に立つ表大門。あざやかな朱色の四脚門で、赤門とも呼ばれます。

慶長9年(1604年)、豊臣秀頼による再建。国の重要文化財指定。

十日えびすの開門神事(福男選び)では、ここがスタート地点となります。

西宮神社表大門(赤門)

赤門の両横にのびる築地塀も有名。大練塀(おおねりべい)と呼ばれています。

西宮神社の大練塀は、室町時代に作られた日本最古の築地塀で、全長247m。国の重要文化財指定。

京都・三十三間堂(蓮華王院)の「太閤塀」、名古屋・熱田神宮の「信長塀」とともに、日本三大塀とも呼ばれます。

西宮神社大練塀

拝殿と本殿

境内の参道の奥にある、鮮やかな朱色の社殿。

手前の大きな建物は拝殿、拝殿に隠れて奥に見えるのが本殿です。

普段は拝殿手前で参拝しますが、正月三が日や十日えびすの時期には、拝殿からさらに奥の本殿前まで進んで参拝できます。

西宮神社拝殿

本殿は、春日大社系の神社に多い妻入りの建物(春日造り)ですが、これが横に3つ連なった珍しい造りをしています。「三連春日造り」と呼ばれます。

なお、昔の建物は戦時中の空襲で焼失し、現在のものは昭和36年の再建です。

本殿の祭神は、右の第一殿の祭神は、えびす大神。中央の第二殿は、天照大神(アマテラス)と大国主神(オオクニヌシ)。左の第三殿の神さまは、須佐之男大神(スサノオ)です。

西宮神社本殿

境内摂社めぐり

西宮神社の境内には、いくつかの摂社(末社)がありますが、その中でも2つご紹介しましょう。

まずは、百太夫神社(ひゃくだゆうじんじゃ)。芸能の神さま・子供の守り神として知られます。

特に、お子さん、お孫さんの初宮参りや七五三でご祈祷を受けられた方は、こちらの社にも合わせて参拝を。

西宮神社摂社・百太夫神社

もう1つは、沖恵美酒神社(おきのえびすじんじゃ)。こちらは、えびす様の荒魂(あらみたま)を祀ります。

「あらえびすさま」とも呼ばれる勝負の神さまです。スポーツなど勝負事をする方は、忘れずにお参りしておきましょう。

西宮神社摂社・沖恵美酒神社

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西宮神社の基本情報

住所:兵庫県西宮市社家町1-17

アクセス:(阪神)西宮駅から徒歩5分、(JR)さくら夙川駅から徒歩10分

駐車場:有

備考:境内参拝自由

ホームページ:西宮神社

西宮神社地図