芦屋神社|山手の高級住宅地に鎮座する、縁結びの神(兵庫名所巡り)

兵庫県の芦屋は高級感あふれるまち。
特に、山手側のエリアは、全国でも有数の高級住宅地として知られます。

その芦屋山手の急坂を登った先、周囲を大邸宅に囲まれた1つの社。

それが、今回ご紹介する芦屋神社です。

阪神間ではよく知られた名社、縁結びの神さまとしても人気です。

芦屋神社

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高級住宅地に鎮座する「縁結びの神さま」

創建は不明ながら、古くからこの地に存在した芦屋神社。
芦屋の守り神として、地元の人々から篤い崇敬を受けてきました。

山手に位置するこの神社周辺は眺望がよく、近代になって人気が急上昇。

社の周りには次第に邸宅が建ち並び、今では高級住宅地の中に埋もれるような形で鎮座しています。

芦屋神社・正面鳥居

さて、この芦屋神社に祀られているのは、日本神話にも登場する神さま、天穂日命(アメノホヒ)。

アメノホヒは、アマテラスとスサノオの誓約で生まれた神です。

地上を支配していたオオクニヌシに国譲りを迫るため、天上界(高天原)から降臨。

しかし、国を譲らせるどころか、逆に、オオクニヌシに心服してしまい、天上界とは3年間も音信不通であったとか。

一方で、天上界との連絡を密にして地上の神を平定したという、まったく反対のお話も残ります。

不甲斐ないのかそうでないのか、判断に困る神さまです。

芦屋神社境内

このアメノホヒの降臨場所とされるのは、芦屋の北にそびえる六甲山。

六甲山を後に背負い、アメノホヒを祀る芦屋神社は、古くから縁結びの神さまとして知られます。

しかし、なぜアメノホヒが縁結びの神さまなの?

その辺りは定かではありませんが、天上界と地上界とを結びつけた神さまであるからなのかもしれません。

芦屋神社本殿前

芦屋神社の境内見どころ

閑静な住宅地に囲まれた芦屋神社。

本殿や境内末社が立ち並ぶその境内は、厳かさに満ちた空間。
自然と心が引き締まります。

本殿

入口の鳥居をくぐった先、ちょうど正面に見えるのが本殿です。

主祭神の天穂日命(アメノホヒ)を祀ります。

縁結びの神さまとして知られる芦屋神社。
特に女性に人気の社で、本殿では神前結婚式も行われています。

また、本殿には、アメノホヒの他、天照大神(アマテラス)や豊受大神(トヨウケビメ)なども一緒に祀られています。

これらの副祭神の多くは、その昔、芦屋の各地に点在していた鎮守社の神さま。

明治時代、芦屋神社がこの地の総鎮守社とされたときに、他の社で祀られていた神がここに合祀されました。

芦屋神社本殿

猿丸太夫の墓(猿丸神社)

本殿向かって左側にあるのは、境内末社の1つ、猿丸神社。

その奥には、鎌倉時代の建立とされる石塔が残ります。

この石塔は、猿丸太夫(さるまるだゆう)のお墓。
百人一首にも選ばれている、いにしえの歌人です。

「奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき」

芦屋神社・猿丸太夫の墓

古墳の中の社

境内西側の一番奥には、水神社という境内末社があります。

よく見ると、この社があるのは石の部屋の中。

これは、はるか昔の古墳時代後期に作られた、古墳の横穴式石室です。

芦屋市内では珍しい完存古墳、市の文化財にも指定されています。
その名も「芦屋神社境内古墳」。

古墳の中に鎮座する珍しい社ですが、もちろん作られたのは古墳が先。
後代になって、石室が社に利用されました。

芦屋神社境内古墳(水神社)

芦屋神社の基本情報

住所:兵庫県芦屋市東芦屋町20番3号

電話番号:0797-34-1833

アクセス:
(JR)芦屋駅・(阪急)芦屋川駅から徒歩20分
(ただし、阪急線から北は上り坂が続くため、駅からタクシーを使うのも手)

駐車場:有

ホームページ:芦屋神社

芦屋神社地図

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