紀三井寺|山の中腹に立つ西国札所、名勝和歌浦を一望(和歌山名所巡り)

紀三井寺 寺院(和歌山)

和歌山市の南部の紀三井寺は、奈良時代の創建とも伝わる、歴史あるお寺。

西国三十三所の第二番札所、また、和歌山を代表する桜の名所としても知られます。

名勝・和歌浦を一望できるスポットでもあります。

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名勝和歌浦の東、名草山中腹に立つお寺

和歌川河口に広がる、古より知られる景勝地、和歌浦

紀三井寺は、その和歌浦の東、標高229mの名草山(なくさやま)の中腹にあります。

本尊は秘仏の十一面観音で、西国三十三所観音霊場の第二番札所。巡礼で参詣される方も多いお寺です。

紀三井寺
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紀三井寺の境内

紀三井寺の本堂などの主な建物は、高台の上にあります。

見晴らしの良さが魅力ですが、そこまでたどり着くには長い石段を上る必要があります。

楼門

紀三井寺の入口には朱色の大きな門が立っています。

これが楼門。室町時代の建築物で、国重要文化財指定。

楼門

楼門をくぐった先には、目の前に、傾斜が急で長い石段が一直線に上へとのびています。その数なんと231段。

石段を登り切った先が、本堂や多宝塔などが主な建物が立つ、紀三井寺の境内中心です。

(注)2022年4月にケーブルカー(有料)が導入され、石段を登らずに本堂へ参拝できるようになりました。

本堂

紀三井寺の本堂は、正面の唐破風と千鳥破風の組み合わせが印象に残る建物。江戸時代中期の建築です。

西国三十三所巡礼の御朱印は、本堂左の納経所で受け付けています。

また、和歌山の桜の名所としても知られる紀三井寺、本堂前にはソメイヨシノの標本木があります。和歌山の開花基準となる桜の木です。

紀三井寺

多宝塔

本堂からさらに少し上、境内の最も高い位置に立つ多宝塔。

お寺から離れた場所からでもよく見える、その美しい朱色の姿は、紀三井寺のシンボルです。

室町時代の建築物で、国重要文化財指定。

多宝塔

新仏殿

2002年に建てられたまだ新しいお堂です。鉄筋コンクリート製の三階建て。

新仏殿の中には、金色輝く、高さ12mの巨大な千手観音立像が安置されています。

新仏殿・千手観音

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名勝和歌浦を一望

紀三井寺の境内からは、西に広がる景勝地、和歌浦の美しい風景を楽しめます。

本堂前や多宝塔前など、境内には眺望のよい場所がいくつもありますが、その中でもおすすめは、新仏殿の三階。

正面には和歌浦、右手に和歌山城、左手にマリーナシティ、さらに、和歌浦の背後に広がる大海原まで一望できます。

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新仏殿三階から眺める和歌浦

三井水めぐり

ところで、紀三井寺という寺名は、名草山に湧き出る3つの名水が由来とされています。

清浄水(しょうじょうすい)、吉祥水(きっしょうすい)、楊柳水(ようりゅうすい)。3つ合わせて、三井水(さんせんすい)と呼ばれます。

三井水は今も紀三井寺やその周辺に残り、環境省の名水百選にも選ばれました。紀三井寺参拝の折には、三井水も巡ってみましょう。

清浄水

清浄水は紀三井寺の境内にあります。

楼門から続く長い石段の途中、右手に湧き出す名水です。

三井水・清浄水

吉祥水

こちらは、紀三井寺の境内の外にあります。

正面の楼門を出て、北に300mほど進んだ場所から、右手の階段を上った先にあります。

三井水・吉祥水

楊柳水

こちらは、清浄水と同様、紀三井寺の境内にあります。

清浄水からもう少し石段を登り、右にそれた脇道の先です。

三井水・楊柳水

紀三井寺の基本情報

住所:和歌山市紀三井寺1201

拝観時間:8:00~17:00

拝観料:大人400円 小中学生および70歳以上200円(ケーブルカー料金含む) ケーブルカーを利用しない徒歩参拝者の拝観料は当面は無料(今後変更の可能性あり)

アクセス:JR紀三井寺駅から徒歩10分

駐車場:有

ホームページ:紀三井寺

紀三井寺地図