三十三間堂|長さ120mのお堂と半端ない数の仏像群(京都名所巡り)

三十三間堂は、京都・東山七条にあるお寺。
連日多くの観光客が訪れる、京都を代表する名所の1つです。

なお、「三十三間堂」という名前は、その長大なお堂の形から付けられた通称。
正式名称は蓮華王院本堂といいます。

単独の寺院ではなく、妙法院(天台宗)が管理する境外仏堂です。

平安時代の末期、ここには、後白河法皇が暮らした法住寺殿がありました。
この法住寺殿の中にあった建物の1つが、三十三間堂。
鎌倉時代に一度焼失するも、すぐに再建されています。

三十三間堂

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三十三間堂の見どころ

応仁の乱などの兵乱の影響もあり、現在残る京都のお寺の多くは室町時代~江戸時代の再建です。
その中で、鎌倉時代再建の三十三間堂は、千本釈迦堂と並ぶ、京都で最古の仏堂の1つ。

三十三間堂の長辺は120m!

三十三間堂の「三十三間」とは、建物の柱間の数のこと。
メートル法で表すと120m!大変長いお堂です。

あの大きな東大寺の大仏殿でも正面幅が57.5m。
一辺の長さでは、三十三間堂は日本で一番の仏堂です。

建物の1つの角の近くに立って、長辺の方向を眺めてみましょう。
瓦葺き屋根の軒が、遠く先まで「すぅー」とのびていく様子からも、このお堂の長大さを実感できます。

三十三間堂の長辺

半端ない数の仏像群

三十三間堂のもう1つの見どころは、堂内に安置された仏像群。
お堂に一歩足を踏み入れると、そこには、半端ない数の仏さまがずらり!

堂内中央には、ご本尊の千手観音坐像。
坐像ながら3mもの巨像です。奈良仏師集団・慶派の湛慶作で、国宝指定。

このご本尊の周囲を埋め尽くすように置かれているのは、千体千手観音像。
等身大の金色の仏像が、お堂の長手方向にずらりと並ぶさまは圧巻です。
現在、国の重要文化財に指定されていますが、国宝指定に切り替えられる予定です。

最前列には、風神・雷神像や、阿修羅像などの二十八部衆像などが並びます。こちらも全て国宝指定。

両端に立つ風神と雷神は、一般の人にもおなじみの姿です。
風神さまは大きな風袋を抱え、雷神さまは雷の太鼓を背負っています。

なお、堂内での撮影は禁止ですので、ご注意ください。

三十三間堂正面

三十三間堂の境内散策

三十三間堂の境内には、他にも見どころあり。
堂内の拝観を終えたら、境内をぐるりと散策してみましょう。

南大門

三十三間堂の境内南に立つ南大門は、三間一戸の八脚門です。
桃山時代の建築物で、国重要文化財指定。

南大門

太閤塀

同じく境内の南、南大門に繋がる太閤塀。
高さ5.3m、長さ92mにも及ぶ立派な築地塀です。
屋根の軒瓦には、豊臣家の家紋である太閤桐が刻まれています。
こちらも国重要文化財指定。

太閤塀

通し矢の舞台

三十三間堂の西の縁側は、江戸時代に行われた「通し矢」の舞台として知られています。
120m離れた北の端に置かれた的、これを南の端から矢で射貫きました。

南西から縁側に沿って北の方向を眺めてみましょう。
かなりの距離ですが、江戸時代の弓の名手は高い確率で的を射貫いていたそう。
現代では、1月の法要の際に、新成人の女性による弓道大会「大的大会」が行われています。

通し矢の舞台

三十三間堂の基本情報

住所:京都市東山区三十三間堂廻リ657

電話番号:075-561-0467

アクセス:
(京阪)七条駅から徒歩7分
(京都駅から)市バス利用、「博物館三十三間堂前」バス停下車すぐ

ホームページ:蓮華王院 三十三間堂

三十三間堂地図

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