海宝寺|伊達政宗ゆかりの地にぶら下がる、大きな魚板(京都名所巡り)

京都市南部の伏見に残る「正宗」という地名。

ここは、その昔、東北の大名・伊達家の伏見屋敷があった場所。
名前の由来は、「独眼竜」で知られる仙台藩藩祖・伊達政宗とも言われています。

この伊達政宗ゆかりの地には、現在、こぢんまりとしたお寺が立っています。
それが今回ご紹介する海宝寺です。

海宝寺

スポンサーリンク

伊達屋敷跡に立つ黄檗宗のお寺

豊臣秀吉がその晩年に築いた伏見城
当時、このお城の周辺には、数多くの大名屋敷が建てられていました。

その1つが、仙台・伊達家の伏見屋敷。
藩祖の伊達政宗も、上洛の際にしばらくここに滞在したと伝わります。

その後、この政宗ゆかりの屋敷跡に建てられたのが、海宝寺。
宇治・萬福寺を本山とする、黄檗宗のお寺です。

江戸時代中期の享保年間、萬福寺第十二代住持により創建されました。

海宝寺山門から境内

海宝寺の境内見どころ

現在の海宝寺は、閑静な住宅地の中にあります。

山門の先はこぢんまりとした境内。
しかし、緑豊かな美しいお庭が広がる、落ち着いた雰囲気の空間です。

境内は自由。気軽にふらっと訪れることができるお寺さんです。

海宝寺境内

本堂(仏殿)

境内に入ったら、まずは本堂へお参りを。
山門正面、火灯窓がついた禅宗様のお堂(仏堂)が海宝寺の本堂です。

海宝寺のご本尊、聖観世音菩薩が安置されています。
建立時期は、江戸時代中期の1764年です。

海宝寺本堂(仏殿)

伊達政宗の木斛(もっこく)

本堂にお参りしたら、閑静な境内をひとめぐり。

仏殿の左に、かなり古そうな木があります。これは木斛(もっこく)。

伊達家の伏見屋敷があった時代、伊達政宗が手づから植えたと伝わる名木です。

海宝寺・伊達政宗手植えの木斛

境内にぶら下がる巨大魚

木斛からさらに境内左奥へ進むと、「巨大な魚」がぶら下がっているのが目に入ります。

木でできた魚の板。
魚梆(ぎょぱん)あるいは開梆(かいぱん)とも呼ばれます。

時刻を知らせる際に叩かれる鐘のようなもので、木魚の原型とも言われています。

なお、魚板(魚梆)というと、黄檗宗本山の萬福寺のものが大変有名。
しかし、この海宝寺の魚板も、本山に負けないビッグサイズです。

海宝寺・魚板(魚梆)

海宝寺の基本情報

住所:京都市伏見区桃山町正宗20

電話番号:075-611-1672

アクセス:
(京阪)墨染駅から徒歩10分 丹波橋駅から徒歩15分
(JR)藤森駅から徒歩10分
(近鉄)丹波橋駅から徒歩15分

備考:境内自由・毎週木曜日は閉門

海宝寺地図

スポンサーリンク