南禅寺|最高格式の禅寺、三門から京都市内を一望!(京都名所巡り)

京都・蹴上の近くにある南禅寺。
その創建は鎌倉時代、開基は亀山法皇。京都を代表する禅宗寺院の1つです。

室町時代には、幕府から高い寺格を与えられ、手厚い保護を受けた南禅寺。
五山制度における寺格は、京都五山・鎌倉五山のさらに上、最高格式の「五山別格」。

現代は、臨済宗南禅寺派の大本山です。

緑あふれる境内には、三門、方丈をはじめとする雄大な建物が残ります。
春の桜、夏の緑、秋の紅葉、冬の雪景色と、季節ごとに違った景色を楽しまる京都の名所です。

南禅寺

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南禅寺の見どころ

室町時代は、幕府の保護もあって雄大な伽藍を構えた南禅寺。

しかし、京を舞台とした応仁の乱で多くの建物を焼失。
現在残る建物の多くは、江戸時代、以心崇伝による復興で再建されたものです。

勅使門

境内入口(中門)をくぐる前に、ちょっと左を見てみましょう。
そこに立つ古風な門。これが勅使門です。
江戸時代初期、1641年に御所から移築。国重要文化財指定。

普段は使用されない「開かずの門」で、天皇や朝廷の勅使が通るときだけ開かれました。

勅使門

三門

広い南禅寺の境内、三門、法堂、方丈という3つの大きな建物が一直線に並びます。

まずは三門。境内のほぼ中央に立つ巨大な二重門です。
圧倒的な存在を誇るこの三門は、南禅寺のシンボル。

現在の三門は1628年の再建です。国重要文化財指定。

三門

三門の上層に登ることもできます(拝観有料)。
上層の内部には、釈迦如来や十六羅漢像などの仏像が安置されています。

また、この三門の上は、南禅寺全体を見渡せる、境内一の好眺望スポット。
南側を眺めれば、京都市内も一望できます。

三門の上からの眺望

法堂

三門の後方に立つ大きなお堂は、法堂(はっとう)。
南禅寺の中でも特に重要な建物。現代でも重要な法要が行われています。

現在の法堂は、明治42年(1909年)の再建。
堂内には、南禅寺本尊の釈迦如来と、脇侍の普賢・文殊菩薩が安置されています。

法堂

方丈

南禅寺の方丈には、大方丈と小方丈の、2つの建物があります。

大方丈は、慶長年間の御所建て替えの際に下賜された建物。一方、小方丈は寛永年間の建築物です。
大方丈と小方丈はともに国宝指定。

方丈では美しい庭園も見どころ。
特に、大方丈の前に広がる枯山水庭園「虎の子渡しの庭」が有名です。
江戸時代の有名な作庭家、小堀遠州の作と伝わります。

方丈庭園

禅寺の境内にたたずむ、近代建築・水路閣

さて、南禅寺の境内には、古風な禅寺には珍しい、レンガ造りの近代建築が残ります。これが水路閣。

明治時代に建設された、琵琶湖の水を京都へ送る水路、琵琶湖疏水。
東からの琵琶湖疏水は南禅寺近くの蹴上で分岐し、そのうちの疏水分線がここから北へ向かいます。

水路閣は、南禅寺境内に疏水分線を通すための構造物です。

水路閣

禅寺の境内にたたずむ、美しいアーチ形状の近代建築。
今では周囲の風景にすっかり溶け込んでいます。

今も、この水路閣には疏水分線が流れています。
上に登って疏水の流れを眺めることもできますよ。

水路閣の疏水の流れ

こちらもおすすめ、塔頭・金地院

南禅寺の参拝の折には、塔頭・金地院(こんちいん)へもぜひ。

ここは、江戸時代に南禅寺の復興を進めた、以心崇伝が暮らした場所。

狩野派のふすま絵で知られる大方丈、特別名勝の枯山水庭園、徳川家康を祀る東照宮など、見どころたくさんのお寺です。

なお、金地院は南禅寺の入口よりも外(参道手前)にあります。見落とさないようご注意ください。

(詳細は、「金地院」のページをご覧ください)

金地院(南禅寺塔頭)

南禅寺の基本情報

住所:京都市左京区南禅寺福地町

電話番号:075-771-0365

アクセス:
(地下鉄東西線)蹴上駅から徒歩10分
(市バス利用)京都駅・阪急河原町駅からバス、バス停「南禅寺・永観堂道」下車 徒歩10分

駐車場:有

ホームページ:南禅寺ホームページ

南禅寺地図

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