神戸の中心地・三宮から北へ続く北野坂。
この坂を登り切った先に、個性的な洋館(異人館)が立ち並ぶ、北野異人館街があります。
今回は、この北野の街で洋館に囲まれて鎮座する、北野天満神社(きたのてんまじんじゃ)をご紹介。
地名「北野」の起源ともされる由緒ある神社です。
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洋風の街に鎮座する「和」の社
個性的な異人館が並ぶ、北野異人館街。
その代表は、尖塔の先でくるくる回る風見鶏で知られる、風見鶏の館。
北野天満神社は、この風見鶏の館背後の高台の上に鎮座しています。
異人館街を見下ろすように立つ「和」の社殿群は、周囲に広がる洋風の街の中で、よいアクセントになっています。
なお、この神社の創建は古く、明治以降に建てられた周りの異人館よりもはるか昔。
平安時代末期、平清盛の命で、京都・北野天満宮を勧請して創建されました。
これが、現在の神戸北野の地名の由来とも言われています。
北野天満神社の境内見どころ
北野天満神社の境内入口は、風見鶏の館の東隣にあります。
正面の鳥居の奥には、長い石段が続きます。
その石段を登った先の高台の上が、社殿立ち並ぶ境内の中心です。
手水舎の「かない鯉」
石段を登り切った直後の右手には、手水舎があります。
実はこの手水舎、知る人ぞ知るパワースポット。
手水舎の真ん中には上を向いた大きな魚、これは鯉(コイ)。
水をかけるコイ→恋にかける、ということで、付いた名前が「かない鯉」。
恋愛成就を願う女性に人気の、“水掛け祈願鯉”。
現在意中の人がいるなら、このコイに水を掛けつつ心中で願をかけてみましょう。
拝殿前から異人館街を一望
石段先の境内、その真ん中には、四方吹き放ちの建物が立っています。
これは拝殿。建立時期は江戸時代中期の1724年です。
ご本殿の神さまを拝むための建物ですが、舞の奉納や神前結婚式などもここで行われています。
また、この拝殿前は、南側に大きく開けた眺望のよいスポットです。
ここから、目の前に広がる北野異人館街を一望。
すぐ近くに立つ風見鶏の館や萌黄の館もよく見えます。
学問の神さまを祀るご本殿
拝殿の奥、さらに石段を登った一段高い場所に本殿があります。
瑞垣と神門で囲まれた本殿は、拝殿と同じく、1724年の建立です。
この本殿に祀られるのは、もちろん、学問の神さま・菅原道真。
また、天神さんのお使いといえば、「牛」ですね。
勧請元の北野天満宮は、境内に多くの牛の像があることで知られますが、この北野天満神社にも神牛像あり。
この神牛には「なで牛」の言い伝えがあります。
自分の体の悪い部分を撫でると、その病気が治ると言われていますよ。
天神といえば「梅」
牛と並ぶ、天神さんの代名詞は梅ですね。
北野天満神社にも、もちろん梅の木があります。
境内の一番奥、本殿の背後に広がる梅林(梅花園)。
見頃は2月~3月上旬。白梅を中心に、たくさんの梅の花で美しく彩られます。
北野天満神社の基本情報
住所:神戸市中央区北野町3丁目12
電話番号:078-221-2139
参拝時間:午前7時半頃~午後5時頃
梅花園情報:(開園時間)午前9時~午後4時 (入園寄付金)100円
アクセス:
(JR)三ノ宮駅・(阪急・阪神・地下鉄)三宮駅から徒歩20分
(山陽新幹線・地下鉄)新神戸駅から徒歩15分
駐車場:無
ホームページ:神戸北野天満神社