四天王寺|聖徳太子の創建、再現された朱色の伽藍(大阪名所巡り)

四天王寺中心伽藍 寺院(大阪)

大阪の四天王寺は、飛鳥時代、聖徳太子によって創建された寺院です。

中門、五重塔、金堂、講堂が並ぶ朱色の伽藍が境内でよく目立っています。

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聖徳太子創建のお寺

四天王寺は、聖徳太子建立七大寺の1つ。創建時期は飛鳥時代、同じく聖徳太子創建の法隆寺や蘇我馬子の飛鳥寺と同時期で、日本最古級のお寺です。

寺名は、聖徳太子が四天王を祀ったことに由来。さらに、「天王寺」という地名の起源ともなりました。

なお、四天王寺は、法隆寺とは違い、これまで何度も伽藍焼失の憂き目にあっています。

最近の大規模焼失は、大戦末期の空襲によるもので、中心伽藍もそのときに焼失。現在の建物の多くは戦後の再建です。

四天王寺・南大門
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再建された中心伽藍

現在の四天王寺には、戦後に再建された中心伽藍があります。

回廊に囲まれた中に、中門(仁王門)、五重塔、金堂、講堂の4つの朱色の建築物が一直線に並びます。

このような配置は四天王寺特有のもので、「四天王寺式伽藍配置」と呼ばれます。

中門(仁王門)

南大門をくぐった先、中心伽藍の一番南に立つ建物です。

門の左右には、赤と青、一対の金剛力士が仁王立ち。

正面から眺めると、中門屋根の2つの金色鴟尾(しび)の間から、背後の五重塔の相輪が突き出て見えます。

なお、現在、中心伽藍への入口はこの中門ではなく、西側にあります。拝観の際にはご注意ください。

中門(仁王門)

五重塔

中門のすぐ後ろには五重塔。

この五重塔は何度も焼失と再建を繰り返しており、現在のものはなんと八代目。

この五重塔は塔内の拝観可能、また、塔内のらせん階段を使って最上層まで登ることもできます。

四天王寺中心伽藍

金堂

五重塔の後ろに立つ金堂。

入母屋造り、二層屋根の建物。法隆寺西院伽藍の金堂によく似た外観です。

堂内中央には、四天王寺本尊の救世観音菩薩像。その周囲には四天王像が立ちます。

金堂と五重塔

講堂

一番北にあるのは講堂。中心伽藍の4つの建物の中で、一番幅の大きい建物です。

講堂の中には、大きな2体の仏像、阿弥陀如来像と十一面観音像が安置されています。

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四天王寺境内をひとめぐり

戦時中の空襲で大きな被害を受けた四天王寺ですが、古い建造物も残ります。

中心伽藍の拝観を終えたら、境内をひとめぐりしてみましょう。

石鳥居

境内の西に立つ、立派な石の鳥居。

お寺に鳥居とは少々珍しいですが、明治以前の神仏習合の名残です。

文化財としても貴重な鳥居。鎌倉時代中期の建立で、国の重要文化財指定。

石鳥居

六時堂

中心伽藍の後ろ、池を挟んで立つ大きなお堂は六時堂。

江戸時代初期の建築物で、戦時中の空襲を免れたお堂の1つです。国の重要文化財指定。

なお、六時堂の前に広がる池は、亀の池と呼ばれています。その名の通り、池の中は亀でいっぱい。

六時堂と亀の池

本坊庭園

四天王寺境内の北の端にある日本庭園。

庭園内の「極楽の池」では阿弥陀三尊を模した石が立ち、周りには多くの蓮の葉。

池のほとりに立つ、水色の洋風四阿(あずまや)が、和風の庭園の中での1つのアクセントになっています。

本坊庭園

四天王寺の基本情報

住所:大阪市天王寺区四天王寺1丁目1-11-18

拝観時間(お堂・中心伽藍・庭園):(4月~9月)8:30 ~ 16:30(10月~3月)8:30 ~ 16:00

拝観料:

(中心伽藍)大人500円 高校生300円 中学生以下無料

(庭園)大人300円 高校生・小中学生200円 幼児無料

(宝物館)大人500円 高校生300円 中学生以下無料

アクセス:
(JR・地下鉄)天王寺駅から徒歩12分
(地下鉄)四天王寺前夕陽ヶ丘駅から徒歩5分
(近鉄)大阪阿部野橋駅から徒歩14分

駐車場:南大門近くに無人駐車場有り

ホームページ:四天王寺

四天王寺地図