比叡山延暦寺|主要エリアは東塔・西塔・横川の3つ(滋賀名所巡り)

京都と大津との間にそびえる比叡山。
平安の時代から、京の北東鬼門を守ってきた「聖なる山」とされてきました。
この山にあるのが延暦寺。最澄(伝教大師)を宗祖とする天台宗の総本山です。

比叡山延暦寺

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延暦寺境内の主要3エリア

比叡山に延暦寺がある、というよりも、比叡山という山全体が延暦寺そのものといった方が正しいですね。
その広い境内の各所に、長い歴史を感じさせる建物や遺跡が残ります。

その中でも主要なエリアは次の3つ。
東塔(とうどう)、西塔(さいとう)、横川(よかわ)です。

延暦寺入口

延暦寺の中心、東塔エリア

主要3エリアのうち、一番重要なエリアが東塔。
伝教大師最澄が最初にお堂を建てた場所で、いわば延暦寺の発祥の地。
現在でも、延暦寺全体の中心的な場所です。

根本中堂

延暦寺の総本堂。横幅が40m近くもある巨大なお堂です。

比叡山延暦寺は、戦国時代の織田信長による「叡山焼き討ち」によって、全山灰燼と化しました。
この根本中堂を含め、比叡山に残る建物のほとんどは、焼き討ち後の江戸時代の再建です。
根本中堂は1642年の再建で、国宝指定。

根本中堂に安置されているのは、伝教大師手彫りとも伝わる秘仏・薬師如来像。
また、この秘仏を納める厨子の前には、「不滅の法灯」と呼ばれる灯がともされています。

なお、根本中堂は2016年から10年間の予定で改修工事中ですが、工事期間中も参拝可能です。

根本中堂

大講堂

根本中堂とともに東塔を代表するお堂。
現在でも重要な法会がここで行われています。

現在の大講堂は、比叡山東麓の日吉東照宮からの移築。
1634年の建築、国重要文化財指定。
堂内中央には、大講堂本尊の大日如来像が安置されています。

大講堂

文殊楼

根本中堂の正面に立つ、朱色の大きな二重門。
延暦寺の山門(正門)です。
二階に文殊菩薩の像が安置されていることから、この名前がつきました。
1668年の再建、国重要文化財指定。

文殊楼

木々に囲まれた閑静な西塔エリア

西塔は、第二代天台座主の円澄によって開かれた場所です。
東塔から北に1kmほど離れたところにあり、木々に囲まれた静かなエリア。

西塔の中心的なお堂は、転法輪堂。秘仏の釈迦如来を安置しているため、一般には、釈迦堂の名でよく知られています。

この釈迦堂は、元は、天台寺門宗の三井寺の金堂であった建物。
豊臣秀吉による闕所(けっしょ)の命で三井寺が一時的に解体されたときに、焼き討ちで荒廃した延暦寺へ移築されました。

西塔・転法輪堂(釈迦堂)

ちょいと離れた横川エリア

東塔・西塔からかなり北に離れた横川エリア。
ここは、第3世天台座主の円仁によって開かれました。

横川エリアの中心は、横川中堂。
昭和46年の再建。延暦寺の中では比較的新しい建物。
遣唐使船をイメージして作られたという、美しい朱色のお堂です。

横川・横川中堂

主要3エリアの回り方

広い延暦寺の境内、主要3エリアに絞っても、1日で全部回るのは結構大変です。

優先順位は、(1)東塔(2)西塔(3)横川の順。
3エリア全てを回る予定の場合でも、万が一、回れないときのことも考えて、まずはメインエリアの東塔へ参拝しましょう。

3エリア間の移動はマイカーがあれば苦労しませんが、そうでない場合はちょっと時間がかかります。
山内で運行されているシャトルバス(京阪バスホームページ)をうまく利用しましょう。

また、東塔と西塔間の距離は1kmしかありませんので、徒歩で移動することも可能です。
道中には、伝教大師最澄の廟所、浄土院があります。

浄土院

比叡山延暦寺の基本情報

住所:滋賀県大津市坂本本町4220 

電話番号:077-578-0001

東塔エリアへのアクセス:
(東側・大津坂本から)坂本ケーブル利用、ケーブル延暦寺駅から徒歩8分
(西側・京都から)叡山ケーブル・ロープウェイ利用、比叡山頂から山内シャトルバス乗車

定休日:なし

ホームページ:比叡山延暦寺

比叡山延暦寺地図

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