烏帽子形八幡神社|烏帽子形城を見守ってきたご本殿(大阪名所巡り)

大阪府の河内長野は、全国でも有数の文化財保有数を誇る「文化財のまち」。

多くの文化財を残す河内長野の名所としては、観心寺金剛寺が有名です。

しかし、その他にも、街の各所に、貴重な文化財を今に伝える小さな神社やお寺が残ります。

その河内長野の小さな名所の1つが、今回ご紹介する烏帽子形八幡神社です。

烏帽子形八幡神社

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烏帽子形城の鎮守社

烏帽子形八幡神社は、河内長野駅からほど近い、烏帽子形山(えぼしがたやま)にあります。

烏帽子形山は、標高182mの小山。
その山頂付近には、その昔、楠木正成が築いたとも言われる烏帽子形城がありました。

烏帽子形八幡神社は、この烏帽子形城の鎮守社として創建された神社。
創建時期は不明ながら、河内で戦乱が続いた室町時代には、すでに存在していたようです。

烏帽子形八幡神社の境内

烏帽子形八幡神社の境内見どころ

烏帽子形八幡神社は、烏帽子形山の東斜面に鎮座しています。
境内への入口は東と南にありますが、東が表参道です。

参道

境内東の端に立つ石の鳥居をくぐると、その先に、長い石段の参道がまっすぐ上へとのびています。
1つ1つの段が結構大きい石段。焦らずゆっくりと登りましょう。

烏帽子形八幡神社・参道

本殿

石段を登り切った先の正面、苔むした鳥居の向こうに立つご本殿。
素戔嗚尊(スサノオ)など四柱を祀ります。

桁行三間、梁間二間、入母屋造・檜皮葺、さらに、手前に向拝(ひさし)付き。
神社自体は比較的小さいのですが、その中で目を引く、なかなか立派な社殿です。

烏帽子形八幡神社・本殿

この本殿は、室町時代の1480年に建てられたもので、国重要文化財にも指定されています。

長い年月の間に改造等もあったようですが、昭和40年~41年に解体修理の際に、当初の姿に復原されています。

烏帽子形八幡神社・本殿側面

楠公武威の松

河内の名将・楠木正成の築城と伝わる烏帽子形城。

その鎮守社であるこの神社には、正成公の武運を祈願して植えられたとされる、古い松の巨木がありました。

この松の木は、残念ながら昭和期の台風で倒れ、現在はありません。
ただ、その木の一部が、本殿横の小さな建物の中に納められています。

烏帽子形八幡神社・楠公武威の松

竹林の道

ご本殿の参拝を終えての帰路は、来た道(東の参道)を戻ってもよいのですが、南へ抜けるのもおすすめです。

その理由は、南参道途中にある見事な竹林。
清々しい雰囲気が感じられる、趣ある竹の道です。

烏帽子形八幡神社・南参道の竹林

烏帽子形城跡

神社参拝を終えたら、隣の烏帽子形城跡にも足をのばしてみませんか。

烏帽子形城は、烏帽子形山の山頂付近に作られた山城。
現在、その城跡は国の史跡に指定されています。

石垣や建物などはありませんが、昔の空堀や土塁、そして、曲輪跡が残ります。
また、山頂付近の曲輪は周辺景色を一望できる、好眺望のスポットです。

烏帽子形城跡

烏帽子形城跡の周辺は、烏帽子形公園として整備されています。
公園内には芝生広場や遊歩道があります。自然の中の快適なハイキングも楽しめます。

(詳細は、「烏帽子形城跡」のページをご覧ください)

烏帽子形公園

烏帽子形八幡神社の基本情報

住所:大阪府河内長野市喜多町305

電話番号:0721-63-0027

アクセス:(南海・近鉄)河内長野駅から徒歩10分

備考:境内自由

烏帽子形八幡神社地図

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